KV-2 ソビエト連邦重戦車
怪物と呼ばれた戦車
怪物と言って思い出すのは・・
出典:宮崎駿 スタジオジブリ 風の谷のナウシカ
ひろしが大好きな風の谷のナウシカに出て来る巨神兵だが・・
出典:宮崎駿 スタジオジブリ 風の谷のナウシカ
旧ドイツ軍から怪物と呼ばれた重戦車がいたんじゃ。
出典:ウィキペディア KV-2
これが怪物と呼ばれたソ連の重戦車KV-2(カーベーツー)なのです。
KVとは、当時のソ連国防相であるクリメント・ヴォロシーロフ(Климент Ворошилов)の名を冠したもので、英語では「KV」、ドイツ語では「KW」と表記される。
出典:ウィキペディア KV-1
車体は同じソ連のKV-1重戦車と同じじゃが152mm榴弾砲D-10Tを搭載した回転砲塔を装備する巨体のためにドイツ兵からはギガント(巨人)と呼ばれた。
ソ連軍は1939年、フィンランドに侵攻しカレリア地峡の国境地帯に築かれたフィンランド軍の強固な防衛陣地、マンネルハイム線に前進を阻まれ大損害を出したんじゃ。
KV-2はそこに投入するために生まれた。
当時開発が終わって採用されたばかりのKV-1重戦車をベースに、152mm榴弾砲M-10を備えた陣地突破用戦車KV-2、2両にとってマンネルハイム線が初陣じゃった。
装備する152mm榴弾砲の火力は期待に応え、フィンランド陸軍のボフォース 37mm対戦車砲弾を48発も命中させられたにもかかわらず、砲塔前面で110mm、側面75mmの重装甲はその砲弾をことごとく弾き返した。
KV-2
全長:6.95m
全幅:3.32m
全高:3.24m
重量:52t
速度:34km/h(整地)
主砲:20口径152mm榴弾砲M-10T
装甲:110mm
エンジン:V-2K 12気筒液冷ディーゼル 550馬力/2,150rpm
乗員:6名
1940年-1941年にかけて202両が生産された。
弱点:
KV-1と同じターレットリング径に数トンの砲塔は重すぎて斜面では回らなくなる。
2名の装填手を要する分離装薬式の砲弾は発射速度が遅い。
KV-1もだが機械的な信頼性が低く故障しやすい。
独ソ戦での伝説
1941年6月の独ソ戦開戦後はドイツ軍もKV-2に驚いた。
出典:街道の怪物
戦争劇画コミックの第一人者、小林源文氏が書いた『街道上の怪物』に怪物っぷりが描かれている、但し誤った情報が日本にもたらされたために実際はKV-2なのにKV-1が登場する。
実際の出来事は、
①1941年6月23日ドイツ装甲師団は、リトアニアのドゥビーサ川でKV-2を保有するソ連戦車師団と遭遇し戦車40両と多くの火砲を撃破される大損害を被った。
②たった1両のKV-2が増援部隊のトラック12台を撃破し、街道上の分岐点に居座ってドイツ軍を食い止め続けた。
出典:ウィキペディア 5 cm PaK 38対戦車砲
これを排除すべく仕掛けた5 cm PaK 38対戦車砲は返り討ちに会った。
出典:ウィキペディア 8.8cm高射砲
8.8cm高射砲1門も設置中に破壊されたんじゃ。
夜になって突撃工兵が爆薬攻撃を仕掛け、履帯を破壊して行動不能にし8.8cm高射砲で6発命中させたが貫通したのは2発のみで砲塔が動き始めたため、被弾孔から手榴弾が投げ込まれ、ようやく完全に沈黙した。
出典:宮崎駿 スタジオジブリ 風の谷のナウシカ
やっとのことで怪物を仕留めたんじゃ、恐るべしKV-2。
タミヤ製KV-2のプラモデル
タミヤ製1/35スケールのKV-2を紹介します。
信じられない大きさの砲塔を持っている、最初は冗談かと思った。
初期モデルなのでモーターライズじゃ、嬉しいのう。
開けると、やはりKV-1と同じで砲塔だけがでかい。
すでにギアボックスとモーターは組み付けてあった、ジャンク品だね。
定番のマブチRE-26モーター、ギアの合わせ方で高速にも低速にもできる。
但し高速にすると登坂力が低くなる。
生産性の良さそうな車体じゃ、ソ連の戦車は独特の凄みが有って好き。
車輪はドイツに比べてシンプル。
これがでかい砲塔じゃ、人が中で立てる。
外付けの燃料タンク他の部品。
組立説明書はタミヤらしく詳しく書いてある。
読むだけで戦車博士になれるよ。
高速、低速のセッティング方法。
戦車のプラモが好きで買ったときは最高にうれしかった。
極寒のソ連ではエンジンの下で火を燃やし温めて始動させたとか。
ターレットリングとは砲塔を乗せて回す丸い輪の部分。
形状が単純だから返って迫力がある。
こういうのを頭でっかちって言うんじゃ、きっと。
出来ました、単二電池2本で走らせよう。
出典:ウィキペディア KV-2
実物を見てみたい、海外旅行が出来れば戦車博物館のあるところが良いな。
こんなのが迫って来たらトラウマ確実じゃ。
初めて見た人は不気味さに震えた事でしょう。
ロシア語で祖国のために・・とか書いてある、凄いな。
ママの乗ってる車みたいに「赤ちゃんが乗ってます」なんて書いてない。
今回は見た目通りの怪物、KV-2でした。
専門誌でもっとKV-2を見てみよう。
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