古めかしい通信装置
ブログを始めた頃に謎の物体を紹介した事があります。
効果は怪しい昔の健康バンドだったが、今回は久しぶりに怪しい物体の紹介じゃ。
エレキテルみたいに電気っぽくて古めかしい装置じゃな。
本体は木製で電話の受話器みたいなのが繋がっている。
ひろしは電気の知識は持っていないが(初級アマチュア無線免許は持っている)、無線機やトランシーバーなどの通信機が好きなんじゃ。
ラピュタに似た通信機が出ていた
大好きなジブリアニメ、天空の城ラピュタでそんな通信機が登場する場面があった。
出典:スタジオ・ジブリ 天空の城ラピュタ
古代の超文明を持つラピュタ人が飛行石で大きな天空の城、ラピュタを浮かべた。
それを探しに出かけるパズーとシータ、ラピュタのお宝が目当てだがパズーたちを助ける空賊達。
出典:スタジオ・ジブリ 天空の城ラピュタ
ラピュタを我が物にしようとする軍や、政府が派遣した特務機関のムスカなど個性的な人物が多数登場する。
出典:スタジオ・ジブリ 天空の城ラピュタ
特務機関のムスカは表向きは紳士的だが、なにやら野心を隠し持った不気味さを持っている。
彼が組織と通信する無線機や電話が古風で良い味だしてるんじゃ。
出典:スタジオ・ジブリ 天空の城ラピュタ
軍の要塞で保管していたラピュタのロボット兵が動き出した時は、有線電話の配線を部下が繋ぎ変え、ムスカが勝手に命令を下した。
今回の怪しい物体はどうもこんな移動式の電話に似ている。
出典:スタジオ・ジブリ 天空の城ラピュタ
ラピュタは何度見ても楽しめる傑作アニメだね。
さて、また謎の物体に戻ろう。
戦時中の遺物
謎の物体の細部を見て行こう。
これは受話器の様じゃ、黒い方を耳に当て筒状の方に話しかけるのか?
箱の上面には電気コードを接続する端子が並び、右にはレバーが挿してある。
レバーを外し側面の蓋を開け・・
レバーを差し込み回すと手動で発電が出来そうじゃ。
映画などでハンドルを回して発電して通話する場面があったな。
側面はあっさりした作りで銘板が有り、底は丈夫な金属製になっている。
銘板には安立電機株式会社 昭和一八年六月製造 No.172748 とあった。
右から読むし昭和18年と言えば太平洋戦争中ではないか、昔の遺物だと分かったんじゃ。
出典:昭和18年の女性の服装
昭和18年といってもピンとこないので当時の物をあげると、女性はこんな服装だった。
出典:ウィキペディア 陸軍三式戦闘機 飛燕
驚くのは太平洋戦争で開発された陸軍戦闘機 飛燕が生まれたのもこの年だと言えばびっくりじゃろう。
ネットで探した結果
便利な時代になり、分からない事はネットで手軽に探すことができる。
出典:「日本の武器兵器」 ドイツ野戦電話 33型
似た物がないか探すと、ありました。
これは1933年頃にドイツ軍が使っていた「野戦電話」というしろものじゃ。
1870年に発明された電話は戦争中も大いに役立った。まずイギリス軍が固定電話に変わって移動式の電話で作戦の連絡用に使ったんじゃ。
これが野戦電話の始まり、その後ドイツ軍でも普及した。
同じものが出てました
さらに似た物が無いか探すと、なんと同じものがあった。
出典:apuro 模型の製作、ミリタリーコレクション 野戦電話
これじゃ、まったく同じに見える。
出典:apuro 模型の製作、ミリタリーコレクション 野戦電話
程度はこちらがかなり良好で、破損は無いし付属品も揃っている。
「旧日本陸軍92式野戦電話機」という正式な名前がわかった。これは昭和15年5月 日本電気NEC製らしい。
ひろしの持っているのとメーカーが違うが数社で作ったみたいじゃのう。
ネットでの他力本願だけどやっと謎が解けました。思ったより古い物で手元に置けるのは嬉しい限り。
今回は謎の物体、野戦電話でした。