カノン駆逐戦車がリモコンで復活した

昭和はモーターで動くプラモデル全盛期だった

今回は第二次大戦後のドイツ、カノン駆逐戦車のプラモデル紹介なんじゃが、これは最近珍しいモーターで動くプラモ(モーターライズ)なので、昭和の動くプラモデルについてお話ししましょう。

ひろしが小学生の頃(昭和30年後期~昭和40年代)に売っていたプラモデルはモーターやゼンマイで動くのが当たり前だった、潜水艦はゴム動力もあったね。

戦車のハッチや飛行機のラダーも可動式だったりSF(空想科学)プラモはバネでミサイルも発射出来た、玩具的な要素が大きかったんじゃ。

上の写真は1/35スケールタミヤ模型の第二次大戦ドイツ戦車ヤクトパンター駆逐戦車(上側)とパンター中戦車(下側)じゃ、ヤクトパンターはタミヤがかってにロンメル戦車って名付けて売っていたので年配者はその方が馴染めるかな(笑)。

出典: ヤクトパンター駆逐戦車

ヤクトパンターの実車はこれじゃが、なかなかカッコイイ。

パンター中戦車の砲塔を無くしてタイガーⅠ重戦車と同じ強力な主砲を装備したタンクキラーだった。

パンター戦車の上部を外すとシングルモーターのギアボックスがありモーター1個と単Ⅱ電池2本を積む、これがシングルモーター仕様で前後にだけ動かして遊べた。

こちらはヤクトパンター駆逐戦車でギアボックスは左右で分かれモーターも2個取り付ける。配線は2m程度外に延長され電池が入ったリモコンボックスで前後左右に操縦可能だった。これがリモコン仕様じゃ。

1/35スケールのシングルは700円程度、リモコンは1200円ほどで売っていたが物価が違うといえずいぶん安かったもんじゃ。

そんな時代も変わりプラモデルは動かなくなった、買う人がより精巧な造形を求め情景写真を撮るのがブームになったり、コストダウンもあったと思う。

出典: 第78回パチッコンテスト入賞作品

出典: 第78回パチッコンテスト入賞作品

出典: 第78回パチッコンテスト入賞作品

タミヤ模型の装甲車両はミリタリーミニチュアシリーズと名付けてディスプレィになり現在に至っている。正直ひろしは悲しかった、動かない戦車は魅力が無い。

別売りのギアボックスがあった

タミヤ模型は昔から誰でも物作りに親しめる工作セットを沢山販売している。

その中に今は無きモーターライズ用リモコンギアボックスセットが有ったんじゃ。

廃業する玩具屋に5~6個残っていたギアボックスを発見、全部買ったついでに入っていた大箱ももらった。

このシリーズにはリモコンボックスも販売されており、モーターライズの戦車と同じものだった。

リモコンギアボックスの箱、貴重品。

リモコンのキャタピラ車両が工作できる。

これがリモコンギアボックス、日本ではゼンマイも含めこんなものを作れる業者がいなくなったと聞いた、寂しい限りじゃのう。

オール金属製なのが素晴らしい、昭和の香りがする。

簡単な説明書もあり工作にはげんだ少年も多かったはず。

第二次世界大戦と戦後のドイツ戦車

さていよいよ今回のお題、カノン駆逐戦車じゃがプラモデル解説の前に実車について調べた。

時は第二次世界大戦、ドイツは機甲師団を有効に使いヨーロッパを蹂躙したんじゃ。

機甲師団とは戦車部隊を中心に、随伴する自動車化・機械化された歩兵部隊、同じく自動車化された工兵・砲兵・偵察・通信などの諸兵科の部隊から構成される師団のこと。

これをスピーディーに運用し敵に反撃の隙を与えない電撃作戦だった。

出典:ウィキペディア ドイツⅠ号戦車

上の写真はドイツ電撃戦の立役者Ⅰ号戦車

当時の日本と同じで初期は無敵の快進撃を続けるが、連合国の物量や技術革新の前に劣勢となっていく。

出典:ウィキペディア ドイツ タイガーⅠ重戦車

快足を誇った初期の戦車はやがて劣勢になり、守りを主体とする恐竜のような重戦車で戦ったが敗戦を迎えた。

第二次世界大戦後、敗戦国のドイツは資本主義の西ドイツと社会主義の東ドイツに分断され、西ドイツは米英仏が管理し東ドイツはソ連が管理する分割統治となる。

戦後のドイツ戦車は戦時中の技術力が発揮されて一流の車両が生まれたんじゃ。

出典:ウィキペディア 西ドイツ レオパルト1

なんといっても有名なのが西ドイツが戦後初に開発したレオパルト1

部隊配備は1965年、主砲は51口径105mm砲を装備し、エンジンは4ストロークV型10気筒ディーゼル830馬力/2,200rpmだった。

他にも1966~1967年にヘンシェル社・ハノマーグ社により計770両が生産されたのがカノン駆逐戦車じゃ。

ドイツ陸軍で運用されレオパルト1と並び冷戦期の西ドイツの防衛を担った。

出典:ウィキペディア 西ドイツ カノン駆逐戦車

出典:ウィキペディア 西ドイツ カノン駆逐戦車

主砲 ラインメタル BK 90/L40 90mm 対戦車砲

出典:ウィキペディア 西ドイツ カノン駆逐戦車

全長8.75m、全幅2.98m、全高2.10m 重量25.7t

一見装甲車のように見える側面。

出典:ウィキペディア 西ドイツ カノン駆逐戦車

装甲 最大50mm 速度70Km/h 乗員数4名

出典:ウィキペディア 西ドイツ カノン駆逐戦車

エンジンV型6気筒水冷多燃料ターボディーゼル500ps

カノン駆逐戦車のデザインを見ると旧ドイツ駆逐戦車の面影がある。

出典:ウィキペディア ドイツⅢ号中戦車

旧ドイツは旧式となった戦車の砲塔を取り去り、より強力な主砲を装備して

敵戦車を葬る駆逐戦車をたくさん生み出し活躍させていた。

例えば上のⅢ号中戦車の砲塔を取り去り、より強力な攻撃力を持たせたのが下のⅢ号突撃砲戦車で歩兵からも頼られる存在になった。

出典:ウィキペディア ドイツⅢ号中戦車

他にもカノン駆逐戦車に似たものを探すといくつかある。

出典:ウィキペディア ドイツ ヘッツアー駆逐戦車

これはチェコ製プラガ38t戦車を改造したヘッツアー駆逐戦車

軽戦車だが強い攻撃力を備え、ヒットラー総統もお気に入りだった。

出典:ウィキペディア Ⅳ号駆逐戦車 F型

これはⅣ号中戦車を改造したⅣ号駆逐戦車でかなり似ている。

ひろしとしては旧ドイツ戦車の面影が残るカノン駆逐戦車がお気に入りなんじゃ。

カノン駆逐戦車のプラモデル紹介

タミヤ模型が1/48スケールミニタンクシリーズとして販売したカノン駆逐戦車を復活させリモコンとして発売したのがこれじゃ。

懐かしいモーターライズの復活だった。

FA-130モーターが2個ついており、乾電池は単2でも単3でも使える。

リモコンボックスがずいぶん変わっている。

ギアボックスも昭和の物とずいぶん違う。

 さて箱を開いてみましょう。リモコンボックスのオレンジ色が鮮やかやな。

1/48シリーズは入門用キットだったのでシンプルな構成になっている。

左が1/48スケールで右が1/35スケール、ずいぶん大きさが違うがコレクションの場所が無ければ1/48スケールも悪くない。

駆逐戦車は旋回式の砲塔が無いので左右を狙うには車体そのものを動かす必要があったが、車高を低く出来る事や生産効率が良いメリットがあった。

ギアボックスがシャフト以外すべてプラスチック製じゃ。

昭和の金属製とずいぶん印象が変わった。

なんか雰囲気がミニ4駆に似ている、タミヤだもんね。

キャタピラはゴム製じゃ、今は珍しい。

リモコンの配線類、長いコードは必需品じゃ。

旧ドイツは複合車輪だったけど現代は生産効率や部品の高性能化で普通の形式になった。

組立説明書を見るのも楽しみじゃ、完成品の写真がカッコイイ。

レオパルドⅠは主砲を90mmから105mm砲に大型化したがカノン駆逐戦車は構造上大型化が不可能で、1983年から1985年にかけて合計163輌が駆逐戦車型から対戦車ミサイル搭載型に改修された。

出典:ウィキペディア RJPz.3 ヤグアル1

リモコンボックスのレバー周りが複雑じゃな。

ギアボックスの組み立ては初心者だと苦労しそう。

配線は色で判断する、結線はしっかりと丁寧に。

突撃砲の利点は、車体が低く敵に発見されにくい事。

戦車兵の塗装は難しい、面相筆で丁寧にやらないとね。

出典:タミヤ模型 カノン駆逐戦車

リモコンは組み立てに手間がかかるけど、動かす楽しさは格別じゃ。

懐かしいリモコンを復活させたタミヤ模型に感謝。

今回はカノン駆逐戦車とモーターライズの話でした。

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