ドイツの超兵器 Me163
別の記事で世界初の実用ジェット戦闘機メッサーシュミットMe262シュツルムフォーゲルを紹介したけど、第二次世界大戦当時のドイツの科学技術は他にもとんでもない戦闘機を開発したんだ。
それはメッサーシュミットMe163コメート(彗星)
実物の写真とハセガワのプラモデルを参考に説明するから見てね
何が凄いかってまずはそのスタイルなんだけど
下の大きいのがジェット戦闘機のメッサーシュミットMe262で上にぶら下がってるのがMe163コメートなんだ。
マンボウかフグみたいにコロっとしてて可愛いけど、プロペラも水平尾翼も無いし変な機体だよね。
スペックは
全長5.75m
全幅9.3m
全高2.5m
最大速度960km/h
上昇限度15,500m
航続距離 8分
武装30mm機関砲2基
ずいぶん小さな機体だけど、これを見て凄いと思ったらかなりの通だね、だってさ最大速度960km/hってのは、当時最強だったアメリカのP51ムスタングの700Km/hよりずっと速いし上昇限度15,500mって日本を爆撃した高性能のB29爆撃機が飛んでいた10,000mより高く飛べる。
ではハセガワのプラモデルで謎を解いていくよ
ハセガワの1/32スケールのMe163、絵が綺麗だね ずんぐりした機体がプロペラ機をぶっちぎって舞い上がってる、1939年初飛行に成功したんだ。
箱を開けました、大きな垂直尾翼は有るけど水平尾翼が無いよ、元々が無尾翼のモーターグライダーを使用したからね。
見えにくいけどキャノピー(風防)です、人が乗り込むときは横に開いて座席に座るよ。
そろそろ、こいつのエンジンは何か種明かしをすると
中央部がエンジン、なんかあっさりしてる
だってこれはロケットエンジンだからね!
え~~! ロケットって宇宙を飛ぶロケットなの?
ジェットエンジンは空気を吸い込んで圧縮して点火して飛ぶけどMe163コメートは薬品の化学反応で飛びます。
つまりロケット戦闘機なのです
これがヴァルター式ロケットエンジンで高濃度の過酸化水素を主成分とするT液とヒドラジンとメチルアルコールを主成分とするC液を反応して爆発的な推力を発生させて飛びます。
化学薬品の取り扱いが難しくて爆発的なって言うより下手すると爆発したんだよ!
事故を起こせば悲惨な事態が待っていた、液漏れを起こしパイロットが溶けた事が有ったそうな(怖)
Me163コメートのカラーバリエーション、赤いのはシャア専用じゃなくて実験機(笑)
平面図を見ると無尾翼機なのがよく分かる、このスタイルは戦後のデルタ翼ジェット戦闘機に影響を与えたんだ。
機体の先端に小さなプロペラが有るけど、これは発電用。
こんな小さな機体に乗って900km/hの速度で1万m以上飛び上がり強力な機関砲で爆撃機を撃墜するんだ、絶叫マシンどころじゃないよ!
但し速度差が有りすぎて命中させるのが難しく8分しか飛べないので反復攻撃はムリ
ロケットが止まるとただのグライダーだから飛ぶのが遅くて、そこを狙われた。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
アメリカB17爆撃機
イギリス アブロランカスター爆撃機
ドイツを空爆した連合国の爆撃機がこれだよ、こんなのが大挙して爆弾を落とすんだからドイツもたまりません。
B17は護衛戦闘機が同伴してた、映画メンフィスベルなどに出てるよ。
ランカスターは10tも爆弾を搭載できて主に夜間が任務になったんだ、バリエーションにはダム攻撃専門のダムバスターというのがあってドラム缶状の爆弾が水面をはねてダム壁を破壊した。
組み立て説明書を見よう
機体を半分外すとロケットエンジンがむき出しになる。
見えにくいけど機種に面白い部隊マークが書いてある。
お尻からガスを吹いて飛ぶノミの絵で、これを見た人がノミみたいな機体だと思ったんだね。
ヴァルター式ロケットエンジンの構造が分かる、箱の中から一定量の燃料を送り出し化学反応を起こしてロケット噴射ができた。
これも凄い、機体が小型なので車輪の収納は出来ない、だから離陸したら車輪を切り離し着陸するときは腹にあるソリで着陸した。
着陸後はソリだから回収車が来るまで身動きできなくて敵に狙われた。
もうとんでもない機体だよ、ある時落とした車輪が跳ね返って機体に当たり燃料が漏れてパイロットが溶けた事があった!
機首の発電用プロペラや腹のソリの構造がわかるね
部品点数は少ないけど強烈に印象に残る機体でした。
この模型のエピソードだけど、旧版の箱絵にあったナチスのマークが消されてる。
いまだにナチスは問題が有るんだね。
ステッカーはカッコ良いドイツ軍の十字とナチスのハーケンクロイツ(カギ十字)があるね。
ノミがガスを吹いて飛んでるマークもある。
箱の横にはシリーズで発売してる機体が書いてあります。
これは零戦対策で馬力を2倍にしたアメリカのヘルキャット、戦時中の人が「グラマンが飛んできて・・・」って話はこれの事が多い。
これは世界初の実用ジェット戦闘機メッサーシュミットMe262
ドイツって凄かったんだね。
これはドイツ空軍のフォッケウルフ戦闘機、空冷エンジンだから機首が零戦みたいに大きい。
これはドイツ空軍のメッサーシュミットMe109E戦闘機、エンジンは液冷だからスマート。
Me163コメートを知ってる人はマニアだけだろうね。
でもこんなロケットの技術が戦後にアメリカやソ連で花開いて宇宙時代が到来したんだよ。
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