東宝特撮映画の超兵器メーサー
66式メーサー殺獣砲車
東宝の特撮映画の代表はゴジラシリーズだけどその他にも珠玉の作品が多くあるんじゃ。
怪獣や宇宙人の地球侵略を阻止するために自衛隊は欠かせない。
自衛隊の通常兵器が出てミサイルや砲弾を撃つが怪獣には効果が薄く、怪獣退治用の専用兵器を考えるが、その元祖ともいえるのが今回取り上げる陸上自衛隊 対超常生命体戦術作戦部隊が保有する「66式メーサー殺獣砲車」じゃ。
メーサーは強力なマイクロ波、メーサー砲の移動はパラボラ型の照射装置を搭載する移動用タイヤ装備のメーサー装置車と装甲車に似た牽引車で構成される。
出典:東宝映画 サンダ対ガイラ
小型原子炉により10万ボルトの出力でメーサー光線(誘導放出されたマイクロ波)をパラボラ型照射器から照射する。
出典:東宝映画 サンダ対ガイラ
巨大な電子レンジで怪獣を焼き殺すというわけじゃ。
メーサー殺獣砲車登場映画
メーサー殺獣砲車が初めて登場したのは1966年7月上映の「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」
日米合作でフランケンシュタインをテーマに作った前作「フランケンシュタイン対地底怪獣」の姉妹編じゃ。
出典:東宝映画 サンダ対ガイラ
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感想(1件)
ストーリーは生物実験で生まれた30mほどの山育ちの温厚な巨人がサンダ、彼の細胞がクローンとして海で育った凶暴な巨人がガイラ、ガイラは人も食べる凶暴性を持ち、それを止めるサンダと争う。ちなみにサンダ対ガイラは進撃の巨人に影響を与えたらしい。
ガイラ退治に登場する兵器がメーサー殺獣砲車と言うわけじゃ。
その後、昭和ゴジラにも登場する。
出典:東宝映画 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン
ゴジラの宿敵キングギドラが悪の新怪獣ガイガンを連れて地球を襲って来た、迎え撃つのはゴジラとアンギラス。
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出典:東宝映画 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン
『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』では、防衛隊の所属兵器として出動しアンギラスを撃退して日本上陸を阻止する。
プラモデルのメーサー殺獣砲車
メーサー殺獣砲車をWAVE(ウエーブ)が1/87(HO)スケールで発売してた。
これじゃが、箱絵が妙にリアルだと思ったら。
なんとタミヤの戦車の箱絵で有名な高荷義之氏だった、つまりこの模型は気合を入れてリアルに作りましたってこと、しっかり「このキットはマニア向け少数生産の高級ホビーキットです」って書いてます。
たしかに箱の大きさが1000円のプラモくらいの小さなサイズだけど3000円もしたんじゃ、納得するしかない。
メーサーの解説がまとめてある、TVの特撮物に出た事もあるんじゃ。
全体像が分かり難いがメーサー自体に機動力は無く引っ張って移動する。
リアルにしようという意図があちこちに感じられる、陸上自衛隊って大きく書いてます(本当は有りません)。
中身はぎっしりと小さい部品が詰まっています、組み立ては塗装もしっかり出来る人が望ましいね。
キャタピラ部分は一体化してある、スケールが小さくなるとよくあるパターン。
メーサー本体は銀色で区別してある、昔は銀色が科学兵器を主張してたんだろうね。
パラボラ部のアップ、ここのイメージが大きい。
小さな透明部品は丁寧に接着しないと汚くなるよ。
加工技術のある人ならLEDを組み込めばもっと良くなるはず。
組み立て説明書が凄い、空想の兵器を現実の様に書いて映画に無い事までまとめてます。
実在のトレーラーとうまく組み合わせて現実味を出すんだね。
開発史の次は作戦内容になるんじゃ。
メーサーの運用方法までまとめてある。
これはガイラが森林を逃げまどう際に攻撃した方法の解説じゃ。
メーサー開発の歴史、このスタッフはタミヤ1/35戦車の組み立て説明書をよく読んでる気がするなあ、構成が似ているもん、だいたい箱絵を高荷義之氏に決めた時点で察しがつくよ。
メーサーの原理、どこかの大学か企業の助言があった気がする。
微妙に形が違い改良の内容まで書いてる。
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牽引車についての解説も忘れてません。
凄いなあ、これじゃあまるで太平洋戦争の戦局をひっくり返す秘密兵器みたいじゃ。
上に書いてあるのは昔のニチモのSFプラモ:水陸両用戦車キングシャークに似ている。
進化していくのが分かるね、ハイパーレスキューやエヴァンゲリオンみたいでもある。
この勢いで平成版ゴジラでも登場した。
牽引車はおまけ程度のシンプルさ。
南極観測の雪上車みたいじゃ。
牽引することでリアル感が出たね。
攻撃の配置図までありますやん。
つくり込みが良いね、電力会社が強力したのか?
凄い電力を消費するんじゃろうなあ、エヴァンゲリオンのヤシマ作戦を彷彿させる。
開発の経緯まで書いてあります、架空戦記みたいじゃ。
製作スタッフの意気込みを十分に感じるプラモデルじゃった。
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