最強の生物には風格がある。
今回はフォッケウルフFw-190D-9の話なんだけど、意味不明のムチャ振りが多い『広島ひろしの宝箱』なので、勝手な思い込みを書きます(笑)
思うんだけど、生物界の食物連鎖の頂点に君臨する生物って風格が有るでしょ、例えば・・
このホオジロザメなんかまさしく海の生物の食物連鎖の頂点にいる感じだけど、その姿は風格が有る。
これを第二次世界大戦の兵器に当てはめると・・
ドイツが大戦末期に実用化したジェット戦闘機、メッサーシュミットMe262もプロペラ機では太刀打ちできないスピードを出せて王者の風格が感じられる。
フォッケウルフFw-190D-9にも風格がある。
さてここでドイツのフォッケウルフ戦闘機の登場です。
ドイツと言えば一番に思い浮かべるのがメッサーシュミットMe109じゃが、
他にも優秀な戦闘機があった、それがフォッケウルフじゃ。
出典:ウィキペディア フォッケウルフFW-190ヴュルガー
フォッケウルフFw 190 ヴュルガーは、第二次世界大戦時のドイツ空軍の戦闘機でメッサーシュミット社のBf 109戦闘機とともにドイツ航空戦力の主力戦闘機だった。
愛称の「ヴュルガー(Würger)」は百舌(鳥)の意味で設計責任者はクルト・タンク博士である。
出典:ウィキペディア クルト・タンク博士
クルト・タンク博士は1898年2月24日生まれのドイツ人の航空エンジニア、テストパイロットでフォッケウルフ社の設計部門を指揮して優秀な航空機を多数輩出したんじゃ。
彼の生み出した傑作機フォッケウルフは液冷エンジン(エンジン内のオイルで冷却する)が多いドイツ機の中で唯一空冷エンジンを搭載した戦闘機じゃ。
機体が頑丈で発展性に余裕があり、戦闘爆撃機型や対爆撃機型、高速偵察機型など様々な派生型が生産されたし機体の整備・運用の手間に要するコストも比較的少なく、第一次世界大戦に従軍経験が有るタンク博士の考えが具体化された名機じゃった。
出典:ウィキペディア
発展性に余裕が有るのは日本機と正反対、零戦などは大馬力のエンジンを搭載するのもままならずに終戦を迎えてしまったもんね。
頑丈なのも脚のゴツさを見ると想像できる、大きな爆弾を吊り下げて爆撃も可能だったんじゃ。
シリーズの総生産数は20,000機以上で戦闘爆撃機型は6,600機以上もあった。
《クルトタンク博士の先進性》
①開発初期のFw 190にはBMW 139(1,550馬力)だったがA-2型まで搭載されていたBMW 801 Cは離昇出力1,600馬力、A-3型以降のBMW801 D-2は1,700馬力へと出力が増強された。
(Me109 FのDB 601 E液冷エンジン(1,350馬力)と比較して明らかに強力)
出典:ウィキペディア
②空冷星形エンジンは液冷エンジンに比べ前面投影面積が大きい点で不利だが空気抵抗の大きい突起物をカウル内に収めた。空冷エンジンは空気抵抗が多いけど工夫したんじゃ。
③動作は軽快で扱いやすく操縦は容易だった、補助翼の効きは非常に優れており射撃時の座りもよく、連合軍の一線級戦闘機と渡り合うことができた。操縦性が良いってのは戦闘で大いに助かる。
④空冷エンジンを装備すると前方の視界が悪くなるが、エンジンと機体のつながる箇所以降を絞ったデザインにして意外と視界は良かった。
日本はフォッケウルフをドイツから購入して様々なテストをし、学ぶべきところが多かったそうな。それは飛燕を空冷化した五式戦のデザインにも応用され、予想外の高性能を発揮した。
⑤Fw 190ではダイレクトな操縦感覚を求めて補助翼の操作にはワイヤーではなく伸び縮みしないロッドを用いた。コックピットの設計にも気を配るなどパイロットが疲労しないように配慮がなされ、例えば誤操作をしにくいスイッチの配置もされていた。日本のど根性で我慢しろの精神論と根本的に違う。
人間工学の先駆けだったのか、現場を知り尽くした職人の技を航空機の設計に取り入れたんじゃな、偉い!
最強のフォッケウルフD-9(ナイン)
Fw 190 Aは優れた戦闘機で空冷星形エンジンBMW 801は高度5,600m-5,700mで1,440馬力を発揮したが高度6,000-7,000mを超えると出力が急激に低下したので1942年以降、ターボチャージャーを装備した連合軍の新型戦闘機に苦戦することとなった。
出典:ウィキペディア フォッケウルフFw190 D-9 ドーラ
弱点の高高度性能を向上するために液冷12気筒エンジンJumo(ユモ) 213 Aを搭載したD型が生まれフォッケウルフFw190 D-9 ドーラ(Dora、ドーラ9、長鼻ドーラ)として量産されることとなった、長鼻の愛称は液冷エンジン搭載でノーズが長くなったためじゃ。
出典:スタジオジブリ 天空の城ラピュタ
ひろしが思うに宮崎駿氏は第二次大戦兵器のデザインが好きなので、天空の城ラピュタにでてくる海賊のお母ちゃんに『ドーラ』という名前を付けた気がする。
エンジンの出力は高度5800mで1600馬力、MW50出力増加装置使用(連続10分、合計40分)で2240馬力、高度9800mで1020馬力
液冷エンジンに不可欠なラジエーターは胴体下部ではなくエンジンの前面に環状に配置(環状ラジエーター)され空気抵抗の増加を避け、一見空冷に見えるんじゃ。
フォッケウルフFw190 D-9ドーラのプラモデル
今度はD-9のプラモデルの紹介じゃ。
ハセガワ製で1/72スケールなので、比較的小さなプラモデルでシリーズも多くある。
ひろしはこの箱絵が大好きなんじゃ、初めに書いた食物連鎖の頂点に立つ生物のような強者のイメージがよく描かれている。
ドイツの工業地帯に飛来した爆撃機を悠然と撃墜する編隊の姿じゃ、まあ~大戦末期は連合軍に圧倒されて活躍の場はほとんど無かったと思われる。
側面を見ると従来にFW-190の鼻と胴体をストレッチして長くしているのが分かる。
ずいぶんスマートになったもんじゃ。
箱を開けると1/72スケールなので可愛いらしい部品が並ぶ。
機体のノーズの先に更に環状ラジエターが付いて長くなるんじゃ。
キャノピーは視界を良くつくってあるが脱出が難しく火薬で吹き飛ばしたとか。
お馴染みドイツの十字マーク、カッコイイねえ。
裏返すと主翼がある、武装は機首にMG 131 13mm機関銃×2(弾数各475発)、主翼内翼にMG 151/20 20mm機関砲×2(弾数各250発)を装備していた。
最強のプロペラ戦闘機との誉れ高いアメリカP-51ムスタングとの比較では、空力的に洗練されている上に馬力の割に重量が軽く、エンジンの離昇出力がP-51の1450馬力に対1750馬力と、20%も優勢だったことから対抗できたと考えられるが、詳細な実績は残っていない。
190 D-9は連合軍の新鋭戦闘機とも十分に渡り合える性能を持っていたと思われるが、大戦末期はドイツ空軍にベテランパイロットは少なく、連合軍との物量差も圧倒的で、本機の登場が戦況を覆すには至らなかった
西洋の騎士を連想させるスマートな機体じゃ。
意外と主翼の長さは長くない。
プロペラは3枚だけど大直径でゴツイ。
かわいいパイロットも付する。
キャノピーは2種類ある、お好きなタイプをどうぞ。
でっかい爆弾も運べるので主脚は頑丈じゃ。
プロペラの幅が風車みたいに厚いのが印象的だった。
今回は、ほれぼれするほどスマートなフォッケウルフFw190 D-9 ドーラでした。
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