アメリカ陸軍 M42ダスター対空自走砲戦車
どんな強い物でも苦手な物があります。
戦車の苦手なものは航空機です。戦車は装甲を厚くして敵の砲弾に撃ち抜かれないようにしますが、天面は装甲を厚くできません、天面まで装甲を厚くすれば重量がとても重くなり、身動きが出来なくなります。
航空機への反撃
その弱点を狙って航空機が機関銃や爆弾で地上の戦車や歩兵を狙ってくるわけです。
戦車や歩兵も黙って撃たれるわけにいかず機関銃で応戦します。
航空機の速度が遅いときは地上に置いた機関銃で応戦出来ましたが、航空機の速度が速くなると反対に狙われてしまいます。
そんなわけで航空機を打ち落とす機銃も素早く移動できるように対空自走砲戦車が生まれました。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
ドイツ陸軍対空自走砲戦車 ヴィルベルヴィント
アメリカ陸軍対空自走砲戦車 M42ダスター
第二次世界大戦中に大規模な機構師団を持っていたドイツ陸軍もイギリスのホッカーハリケーンなどの対地攻撃機の攻撃で多くの損害を出しており対空戦車のメーベルワーゲン、ヴィルベルヴィントなどを配備しました。
アメリカ陸軍の対空自走砲
戦後アメリカも朝鮮戦争の教訓から1953年にM42ダスターを配備します。
車体:M41軽戦車に屋根のない砲台を乗せた。
ダスターの車体に使われたM41軽戦車です、別名ウォーカーブルドックと呼ばれます。
武装:ボフォース社製 40mm機関砲を連装
照準:光学照準(目で狙いを定める) のみで1門当たり120発/分の射撃が可能、有効射程8,000m
ベトナム戦争に参加したが、もっぱら地上掃射に使われた。
総生産数は1959年末で約3,700輌
ちなみに名前の「ダスター」とは掃除人、ほうき、はたきの意味、航空機を払い除ける意味でしょう。
自衛隊の対空自走砲戦車
M42ダスターは1960年から自衛隊にも採用されました。
現代は航空機が更に高速化したため自衛隊に配備される87式自走高射機関砲はレーダーで照準を自動的に合わせます。
そのため陸上自衛隊の場合、90式戦車が8億円に対して87式自走高射機関砲は約15億円と高額です。
田宮模型のM42ダスター
タミヤの1/35スケールM42ダスターのリモコンは1971年~1983に販売されていました。
当時シングル(モーター1個で自走)の箱絵は戦車本体だけで、リモコン(モーター2個で有線操縦可能)は情景が描かれています、作者は平野光一氏。
上がリモコンの箱絵で下がシングルです。
リモコン仕様の箱を開けると
車体はコンパクトでリモコンボックスの大きさが目立ちます。
リモコン用のギアボックスも有ります。
リモコン用のギアボックスはモーター2個を収められオール金属製でコストがかかっています。
現在はほとんどがディスプレイのミリタリーミニチュアシリーズになり、こんなギアボックスは有りません。
モーターで動く(モーターライズ)昭和の模型はプレミア価格となっています。
車体本体はM41で旋回砲塔用の大きな丸い穴が有ります。
シャーシにはシングル仕様の為に単2電池をおさめる形状の+-が残っています。
シールは西ドイツ仕様の十字も有ります、左に乗員、右に丸い砲塔が有ります。
昔の模型のキャタピラはゴムでしたがスケール感を再現するためにポリになり、ずいぶんカッコ良くなりました。
この模型は数年目にお宝ショップで買ったのですが、リモコンが入っておらず、単品で買い入れています。タミヤの模型工作用ですが内容は同じです。
リモコンボックスを使った工作例が載っています、タミヤはこんな工作セットをたくさん発売しています。
組み立て説明書です、タミヤらしいそつのない内容です、実車の時代背景や関係車両が詳しく書いてあります。
戦争を起こさない為には戦争から目をそらすのではなく、戦争を正しく知り無意味さを伝える必要が有ります。
母体のM41戦車とM42ダスターの関係が良く分かります。
車体前部に操縦士、車長兼無線氏、砲塔に照準手、射撃手、給弾手がいます。
リモコンの組み立てが有ります、レバーを両方前傾すればモーターが2個動いて前進し、片方だけ倒せばモーターが1個動いてカーブでき後退はその逆です。
電池は単2が4個必要です。
完成です、搭乗員が多いので臨場感が増しています。
各国の新旧対空自走砲戦車が紹介されています。
左は古いソ連製で右は比較的新しいレーダーを備える西ドイツのレオパルドです。
昭和40年代はこんな迫力ある箱絵が模型店にうずたかく積まれていました。
なつかしい限りです。
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価格:10,980円 |