局地戦闘機 雷電

本土防空戦の雷電

旧日本軍の戦闘機には目的により艦上戦闘機局地戦闘機があるんじゃ。

それらの特徴を書くと。

艦上戦闘機の特徴

出典:ウィキペディア

零戦と大戦初期、優位に立てたワイルドキャット

戦略的な攻撃に使われる ⇒ 零戦での真珠湾攻撃、ミッドウェイ海戦等、航空母艦で運用される。

離着陸の衝撃に耐えるために脚部が丈夫。

軽量、小型で空母への搭載のため主翼先端を折りたためる。

洋上を飛行するため航続距離が長い (零戦:2,200Km)。

局地戦闘機の特徴

国土・都市・軍事施設等を爆撃機の攻撃から守る

⇒ 鍾馗、飛燕、紫電改、疾風、雷電等による本土防空戦

速度、上昇力が必要 ⇒襲来した爆撃機に追いつき反復攻撃できる 強力なエンジンが必要 (1,000馬力ではダメ)

航続距離が短い。

強敵の出現

艦上戦闘機の零戦は太平洋戦争の初期において無類の強さを発揮しました。

設計は堀越二郎技師、エンジンは1,000馬力だが、徹底した軽量化による機動性重視のため、防弾燃料タンク・防弾板・防弾ガラス・自動消火装置などが搭載されていなかった(ベテランパイロットが消耗した)。

攻撃は最大の防御と考えたのじゃな、パラシュートまで積まないパイロットもおったそうな。



出典:ウィキペディア

大戦後期の強敵2,000馬力のF6Fヘルキャット

その後アメリカは圧倒的な技術力と工業力で零戦を圧倒する2,000馬級の戦闘機を量産し、B29爆撃機での日本本土爆撃を開始する。

零戦対策で出現したF6Fヘルキャットは2,000馬力で頑丈な機体、防弾装備、自動防漏燃料タンク、折り畳み式の主翼で空母への搭載数の改善で日本機を圧倒し撃墜数は約5,100機にもなったんじゃ。

日本の技術では1,000馬力がやっとじゃよ、中島飛行機(現:スバル)が誉(ホマレ)という2,000馬力の小型エンジンを開発して紫電改や疾風に積んたが工作精度や燃料の品質が悪く稼働率は低かったんじゃ。

本土防空戦

出典:

本土爆撃が始まると迎撃用の局地戦闘機の出番となった、その中に雷電もいたというわけじゃ。

雷電も零戦と同じ堀越二郎技師の設計じゃが、スタイルがだいぶ違うのう、ずんぐりしとるじゃろう。

日本には故障をしない2,000馬力級のエンジンを量産する力は無く、既存のエンジンを探したら、爆撃機に使ってる火星1,800馬力が有ったのでそれを積んだんじゃ

1,000馬力以上とはいえサイズがでかいので、空気抵抗を減らす為にエンジンを機体の中心に寄せて機首を絞った。

プロペラとエンジンは延長軸でつなぎ、絞った機首での冷却不足解消でファンを内蔵した。

600km/hの高速と上昇力は達成できたが太い胴体で離着陸の視界が悪い、プロペラとエンジンの共振で振動が出る、翼の形状が悪く失速しやすい等、乗りにくい機種になってしまったため生産数は約500機に留まる。

それでも神奈川県厚木飛行場所属の小園安名大佐率いる第三〇二航空隊の雷電隊は、東京京浜地区に侵入するB-29爆撃機迎撃で最も戦果を挙げ、雷電隊の赤松貞明中尉は厚木基地でのエース・パイロットだった。

昭和プラモ レベルの雷電

雷電のプラモデルは各社が販売しておるが、今回は古典的な1/32スケールのレベル製(アメリカ製を日本仕様で販売)じゃ。

行きつけのショップで見つけた時は感激したね、このキットは見たことが無いし箱の状態も良い、価格も予想の1/4くらいじゃった。

1/32スケールは結構大きくてデラックス。

レベルのこのシリーズは他にもたくさんの機種があるが、箱絵も味わいが有って好きなキットじゃ、最近はあまり見かけない貴重品じゃよ。

エンジンまで詳しく再現されている、実機をイメージさせるね。

スケールが大きいと部品数も多い、作りごたえたっぷりじゃ。

デカールは年月が経っているので使えないことが多い、雷電のイナズマのマークは有名だよ。

旧日本軍は使用用途で名前を分けていたらしい、局地戦闘機は気象にちなみ雷のついた雷電になったんじゃ。

タイヤがゴム製なのが良いね。

雷電は日本のパイロットには不評だったが、終戦後にアメリカでのテストでは機内が広くて好評だったとか。

アメリカでオクタン化の高い良質な燃料を使ったら、速度が20Km/hくらい向上するのはどの機体でもあったらしい。

松ヤニ燃料まで考えてた日本に戦争を続ける力は無かったんじゃよ(泣)。

イナズマが凛々しい、祖国を守ると言うか家族を守る信念で命がけだったんだろうな、局地戦闘機は銃弾が尽きると体当たりしてパラシュート脱出を試みる者もいたそうな、悲しいね。

詳しい組み立て説明書

組み立て説明書もデラックスだよ、くわしく解説されてる。

なぜか前の持ち主が各所にコメントを書いている、これで価格を下げたんだな~ でも組み立て中じゃないし良い買い物だったよ。

この頃になってやっと防弾鋼板を付けたんだ、でもベテランはほとんど戦死して学生くらいの若者を即席で飛ばしてた。

戦争にならないよね、アメリカから七面鳥狩りって言われるほど一方的な戦いだった。

星型空冷エンジン特有のシリンダーフィンが良く分かるな。

折り畳み脚が再現されて可動出来る。

爆撃機を落とすための強力な20mm機銃4丁も再現されてるね。

エンジンとプロペラの距離が長く冷却ファンを内臓している、振動の問題は払いきれなかったらしい。

冷却ファン特有のキーンって音がしたとか。

日本機離れしたずんぐりした機体はアメリカ機に間違えられることがあったんじゃ、味方を撃つなよ!

高速機は翼が小さめで離着陸が難しい、零戦の乗りやすさに比べ苦労したらしい。

零戦が1万機生産されたのに比べ500機だもんね、戦果を期待するのがかわいそうじゃ。

箱の側面にある実機の写真、スマートな日本機に慣れたパイロットが違和感を感じたのが分かる。

プラモを着色した写真、機内の色は青竹色と呼ぶ色。

火星エンジンが精密に再現されてるよ。

この箱は貼り箱と言って古いデラックスな模型特有の仕様なんじゃ、タミヤの1/35スケール戦車も古いのはこんな感じだった。

箱の紙は厚みが有って固い感じがするんじゃ。

箱絵はB29の編隊上空から反転攻撃を狙う雷電だね、パイロットの心中はいかがなものかと切なくなる構図じゃ。

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